今までシャンプーをしても頭がかゆくなることは無かったのに、アミノ酸シャンプーを使い始めてから急に頭がかゆくなったという経験をしたことはありませんか?
このことからアミノ酸シャンプーは自分には向いていないのではないか?と思う方も多いかもしれません。
実際にアミノ酸シャンプーは肌に優しいからといって全ての人に向いているわけではありません。
アミノ酸シャンプーでかゆみを生じてしまう原因は大きく3つに分けられます。
- アミノ酸系洗浄成分にアレルギーがある
- 洗浄力が強すぎるシャンプーからアミノ酸シャンプーに切り替え始めたばかり
- 洗い足りていない・すすぎ残しがあるなど洗い方に問題がある
今回は、なぜ肌に優しいアミノ酸シャンプーを使うとかゆみが生じてしまうのか、その原因と解決方法をご紹介すると共に、アミノ酸シャンプーの効果を高めるための正しい洗い方について解説していきます。
この記事の目次
アミノ酸シャンプーでかゆみを生じる3つの原因
頭皮環境を健康な状態に保つには、常に頭皮に適量の皮脂を残し、頭皮を潤わせる必要があります。
この状態を保つことができるのが、アミノ酸シャンプーです。
アミノ酸シャンプーには、頭皮に必要となる皮脂を残して余分な皮脂だけを洗い落とすことができる適度な洗浄力と脱脂力があります。
また、低刺激で保湿効果があるので、頭皮や髪を傷つけずに潤いを保つことができます。
このことからアミノ酸シャンプーは、肌に優しいシャンプーと言われています。
では、なぜこのような優秀なシャンプーで、かゆみが生じてしまうのでしょうか?
その原因は大きく3つに分けられます。以下で、1つずつご説明していきます。
アミノ酸系洗浄成分にアレルギーがある
アミノ酸系洗浄成分とは、アミノ酸シャンプーの主成分として配合されている成分です。
そのアミノ酸系洗浄成分には、ココヤシの果実(ココナッツ)から摂れる油脂や酸を使用したヤシ油と呼ばれる成分から作られています。
つまり、ココヤシにアレルギーが出る人は、アミノ酸シャンプーを使うとアレルギー反応が出て、かゆみを生じることがあります。
ココヤシにアレルギー反応が出る方は注意しましょう。
シャンプーを替えはじめたばかり
強い洗浄力を持つシャンプー(このようなシャンプーを※高級アルコール系シャンプーと言います)は、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、頭皮は不足している潤いを取り戻そうと皮脂を過剰に分泌します。その結果、過剰に分泌された皮脂のせいで頭皮はベトベトします。
しかし、頭皮環境を保つために作られた適度な洗浄力を持つシャンプーを使用すると必要な皮脂を残し余分な汚れだけを洗い落とせるため頭皮は理想的な状態になります。
このようにシャンプーの洗浄力によって、頭皮の健康状態は変わるのです。
つまり、高級アルコール系シャンプーのような強い洗浄力から、適度な洗浄力をもつアミノ酸シャンプーに切り替えることにより、頭皮には適量の皮脂が残ります。
しかし、頭皮は強い洗浄力に対する皮脂分泌に慣れてしまっているので突然の頭皮状態の変化に反応が遅れてしまうのです。
その結果、皮脂が過剰分泌される状態が続き、かゆみを生じてしまいます。
※高級アルコール系シャンプー:ドラッグストアやスーパーなどで比較的安価で手に入る、脱脂力の強いシャンプーのこと
洗い足りていない・すすぎ残しによる洗浄不足
シャンプーをする時に頭を一通りゴシゴシと洗いササッと流すだけで済ませていないでしょうか?
上記でもお話ししたように、アミノ酸シャンプーは適度な洗浄力で作られています。
洗浄力が通常のシャンプーよりも弱いということは、今まで落とせていた皮脂や汚れを入念に洗わなければ、汚れを落としきれずに頭皮に残ってしまうのです。
また、アミノ酸シャンプーは肌なじみが良く、頭皮や髪に残りやすい特徴があります。
すすいだ後に、自分の目で確認をしたら洗剤や泡がどこにも残っていないと思うかもしれませんが、頭皮や毛穴、髪の間には目では確認できないような洗剤や泡が付着して残っている可能性があります。
一般的なシャンプーよりも倍の時間をかけて、しっかりとすすぐようにしましょう。頭皮に多量の皮脂や洗剤が残ることで、炎症がおこりかゆみの原因に繋がります。
あなたはどっち?アミノ酸シャンプーが向いている人とそうでない人
アミノ酸シャンプーは肌に優しいという特徴があるものの、100人中100人全員に向いているというわけではありません。
以下のような方々は、アミノ酸シャンプーの使用はオススメできません。
- ココヤシ(ココナッツ)にアレルギーがある方
- 過剰な量の皮脂を分泌してしまうような脂性肌の方
- シャンプーに時間をかけないでササッと終わらせてしまう方
- ワックスなどの整髪料を大量に使用する方
1章でもお話ししたように、ココヤシにアレルギーがある人や脂性(皮脂の分泌が適正量を超えて過剰な状態)の人、シャンプーに時間をかけずにササッと終わらせてしまう人は頭皮に皮脂や汚れが残ってしまい炎症をまねく危険性や治ってもまた再発する可能性が高いので、アミノ酸シャンプーの使用は向いていません。(向いていない方への対策方法は3章でご紹介していきます)
また、ワックスなどの整髪料は洗浄力が強すぎるシャンプーを使用しても一度で洗い落とすことは難しい場合がほとんどです。
そのため、洗浄力の弱いアミノ酸シャンプーでは、より全ての汚れを落としきれずに残ってしまう可能性が高いです。この場合は洗浄力の強いシャンプーの方が落しやすいので、そちらの使用をオススメします。
アミノ酸シャンプーは比較的低刺激なので、肌や頭皮、髪などを傷つけにくく負担になりにくいため頭皮トラブルや敏感肌やアトピーなどの肌トラブルに悩む人、抜け毛や薄毛で悩んでいる人に特に向いていると言えます。
適度な洗浄力と保湿性があり、頭皮環境を健康に整えてくれる効果があるので、上記のことでお悩みの人はぜひ使用してその効果を感じましょう。
原因別!かゆみを抑えるための解決方法
せっかく頭皮環境を整えることの出来る優秀なアミノ酸シャンプーを使用していても、その効果を感じられないことは非常にもったいないです。
この章では前の章でお話しした原因の解決策を1つずつご説明していきます。
アレルギーでかゆみが生じた場合
いくら肌に優しいと言われていても、アミノ酸シャンプーにはアレルギーを治すような効果はありません。
もし使い続けたとしても、かゆみが治まらず頭皮に負担をかけ続けることになります。
そのため、この場合はアミノ酸シャンプーにこだわることはありません。
アレルギーの原因であるココヤシが配合されていないシャンプーに切り替えることで、アレルギーによるかゆみを抑えることが出来ます。
シャンプーを替えはじめたばかりでかゆみを生じた場合
頭皮の突然の変化に皮脂腺が反応しきれていないとも考えられます。
人によって差があるので明確な日数は言えませんが、切り替えてから約2~3日で、肌に慣れてきて適正量の皮脂を分泌できるようになり、心地よく使えるようになります。
もしかゆみが続くようでしたら、皮膚科へ行きお医者さんに相談してみましょう。
洗い足りていない・すすぎ残しによる洗浄不足でかゆみを生じた場合
洗浄不足は正しいシャンプーをすることで、かゆみが治まります。
無意識のうちに適当に洗っていることもあるので、意識的にしっかりと時間をかけて正しい洗い方を覚えることで、アミノ酸シャンプーの効果が高まり、本来あるべき健康的な頭皮環境へと近づけてくれます。
アミノ酸シャンプーの正しい洗い方は、以下でご紹介していきます。
正しい洗い方についてご説明する前に、シャンプーの目的についてお話しをしていきます。
ほとんどの人は『シャンプーをする一番の目的はなにか?』と聞かれたら、髪に付着したホコリやゴミなどの汚れを取ることだ、と答えると思います。
もちろん汚れを落として髪を綺麗にすることも重要な目的の1つですが、頭皮を健康な状態に保つために頭皮に付着している余分な皮脂や汚れを落とすことでもあるのです。
頭皮が健康な状態でなければ、髪も綺麗になりません。
上記を踏まえた上で、正しい髪の洗い方ではなく正しい頭皮の洗い方についてご説明します。
①髪を濡らす前にブラッシングをして汚れを浮かす
髪を濡らす前に根元から毛先にかけて優しくゆっくりとブラッシングをしてください。
1日を過ごした髪には目では確認できないような小さく細かいホコリやゴミなどの汚れが沢山付着しています。
ブラッシングをすることでその付着した汚れを浮かして落し、さらに髪のもつれを解くこともできます。
これによりシャンプーの洗浄効果が高まります。また、髪のもつれがなくなるので。1本1本の毛の向きが揃うため、キューティクル(髪の表面を覆っている部分)が剥がれづらく髪を傷めにくくさせます。
髪に当たるようにブラシの中央が盛り上がっており、毛の部分がゴムでできてクッションのようになっている「クッションブラシ」と呼ばれるヘアブラシが汚れを落とすためにはオススメです。
1,000円以下で売られていることもありますが、100円ショップでも手に入れることが出来ます。
②ぬるま湯でしっかりと予洗いをして汚れを落とす
シャンプーをする前に、頭皮や髪に付着している皮脂や汚れを落とすために時間をかけて隅々までしっかりと予洗い(シャンプー前に行う工程で効率よく汚れを落とすための下準備)をしてください。
しっかりと予洗いをするだけで、付着している汚れの多くを落とすことができ、たっぷり髪を濡らすことでシャンプーの泡立ちも良くなります。2~3分程度時間をかけてじっくり頭全体を濡らしましょう。
その際に、熱湯のような熱すぎるお湯で洗うことは避けましょう。
必要な皮脂を失い頭皮が乾燥して、キューティクルが剥がれやすくなり、艶の無い髪になってしまいます。
お湯の温度は少しぬるいと感じる38℃くらいが、肌や髪のためにも良いです。
③シャンプーはしっかりと泡立ててから頭につける
手のひらにシャンプーを適量(ショートなら1プッシュ、ロングなら3プッシュほど)取りましょう。
手に取ったら、手のひらや100円ショップでも売っている洗顔用の泡立てネットを使い泡立ててから頭に付けてください。
参考元:無印良品公式HP
泡立ててから頭に付けることで、毛穴や髪の間の細かい部分に付着している汚れにくっついて落としやすくします。
泡立てずに原液のまま頭皮に付けると、すすぎ残しの原因になる恐れがあります。また、髪が泡立てネットと同じ働きをするので、ゴシゴシと洗うことで髪同士の摩擦が生じて刺激に弱いキューティクルは傷んでしまいます。
④指の腹でマッサージをするように頭を優しく揉み込むように洗う
シャンプーは、指の腹で頭皮マッサージをするように頭全体を優しく揉み込むように洗いましょう。
指の腹で洗うことで、力加減もでき、柔らかいので頭皮を傷付けることなく洗えます。
例えば、腕がかゆくなった時に爪を立ててガリガリと掻くと気持ちがいいですが、皮膚が赤くなったり内出血が起こったり、力を入れて掻くことにより肌を傷付けてしまいます。
頭皮も腕と同じ皮膚です。髪があるため表面は見えにくいですが、腕同様、爪を立ててガリガリと洗うと肌を傷つけ、炎症の原因となる恐れがあります。
指の腹で頭皮マッサージをするように頭全体を優しく揉み込むように洗いましょう。
頭皮マッサージをするように洗うことで毛穴の奥から汚れを揉みだすことが出来ます。また、マッサージをすることで血行が良くなり頭皮環境を整えてくれたり、頭や目がスッキリするためリラックス効果を感じられます。
⑤すすぎ残しが無いように頭皮や髪の根元から時間をかけて洗い流す
すすぎ残しがないように頭皮や髪の根元から、一般的なシャンプーを使った時よりも倍の時間をかけてじっくりと洗い流してください。
シャンプーをした時、自分の目では洗剤や泡が見えなく、流しきったと思うかもしれません。しかし、アミノ酸シャンプーは肌なじみが良く、肌や髪に吸着しやすい特徴があるため、頭皮や髪の根元からしっかりと流さなければすすぎ残しが出てしまいます。
シャンプー同様、頭皮マッサージをするような方法で洗い流し、シャンプーよりも倍の時間をかけてすすぐことで残った洗剤や泡などの細かい汚れまでも洗い流せるでしょう。
まとめ
アミノ酸シャンプーを使用した時に生じるかゆみの原因について、理解は深まりましたでしょうか?
ココヤシにアレルギーがある、頭皮に皮脂や洗剤・泡が残ることでかゆみが生じます。アレルギーである成分が配合されていないシャンプーに替えることが一番の解決方法になります。
頭皮に残った余分な汚れや洗剤はしっかりと正しい洗い方をすることで洗い落とすことが出来ます。また、正しい洗い方をするとアミノ酸シャンプーの効果が高まり、本来あるべき健康的な頭皮環境に近づけてくれます。
ササッとシャンプーを終わらせてしまっていた方は、ぜひアミノ酸シャンプーで正しい洗い方をしてみてください。きっとあなたに合った最高のシャンプーになると思います。
※この記事は個人の感想であり、効果・効能を示すものではありません。